【スロベニア編4】
4.スロベニアの強豪 〜ツェデビタ・オリンピヤ〜(その3)
2020年2月末ごろのコロナ初期のスロベニアの様子を記します。
そのとき行われたツェデヴィタ・オリンピアのトップ(プロ)の公式戦を現地で視察しました。スロベニア国内リーグ1部の試合となります。
スロベニアの国内リーグ男子一部はこの2019−2020年シーズンは10クラブで構成されていました。レギュラーシーズンはファーストステージとセカンドステージに分かれています。このツェデヴィタ・オリンピアはファーストステージの出場は免除されていて、セカンドステージから参加します。ですのでファーストステージは全9クラブで戦います。この9クラブでホームアンドアウェイの総当たりで対戦します。このファーストステージの結果で、上位5クラブがセカンドステージの上位グループに進み、下位4クラブがセカンドステージの下位グループに進みます。セカンドステージの上位グループには、ツェデヴィタ・オリンピアが加わりますので、上位グループは計6クラブになります。このセカンドステージの結果によって、プレイオフ進出クラブが決まります。
写真 スロベニア国内男子一部の公式戦の様子(2020年2月末ごろ)
筆者が視察したこの日からレギュラーシーズンのセカンドステージが始まりました。写真を見ておわかりのように観客は少ないですね。無観客試合であるとか入場制限があったというわけではありません。この試合の公式発表による入場者数は500人でした。
このセカンドステージの初戦のみ、プロモーションのために入場無料となっていました。入場料は本来は5ユーロです。ちなみに、ABA(アドリアティックの方)の試合の入場料は10ユーロです。
この入場料や観客数からすると、少なくとも国内リーグの方は現時点では経営的には採算が取れていないのではないかと推察されます。
このアレナ・ストジチェは立派なアリーナなのですが、ここまで観客数が少ないとその立派さがあまり伝わりづらいかも知れません。
このアリーナは2010年にオープンしました。その年の冬にここで試合を見させてもらいました。そのときに1万人以上の大観衆の中でユーロリーグを見た身からすれば、今回は寂しい限りでした。でも、ユーロリーグの試合だったらもっとたくさんの観客が訪れるのだと思います。10年経ってもまだまだ新しさの残るアリーナでした。
このシーズンは結局、2020年3月の途中でコロナのため打ち切りとなりました。
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*スロベニア・バスケットボール連盟の複数の幹部への詳細なインタビューの結果は別な機会に記したい。
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文責:出町 一郎(でまち・いちろう)
[バスケットボール研究者・バスケットボールコーチ・大学講師]
●東京大学大学院博士課程出身(スポーツ科学,教育学)
● 元プロバスケットボールチームコーチ
*このページに関するお問合せ euro@demachi.net
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